何かと壁の多い発達障害支援。そして事前準備や配慮、トラブルで大変な支援者サイドの私たち。
発達障害支援歴10年のわたしが、特性を利用して楽にするコツをお伝えします。
夫が自閉症スペクトラム。弟はADHDに学習障害。障害者支援施設での勤務経験や、発達障害の子どもたちの家庭教師をしていました。その経験を生かし、SNSで発信をしております。
持ち歩きたい!問題
持ち歩きたい欲。自閉症スペクトラムの子に多いかもしれません。
スプーン、フォーク、布団、色々ありますよね。
夫の場合、愛する本を持ち歩きたい。
本はいいんです。
問題は手で持ち歩きたいところ。
やっぱりみんな手なのよね。
本が好きだから本屋に行きたいというのだけれど、一緒に行けないのよ…。万引きしたみたいになるからと言えば、ポッケに入れると。本らしきものがくっきりと分かるポケットこそ、万引き感あるのでは…?
忘れものが多すぎる!問題
彼はとにかく忘れものが多く、外食に行けばお店に財布を置いて帰ったり、そもそも家に置いてきていたり…。ポケットからもよく落とす上に気がつかない。
発達障害の特性として常に意識して行動するのは難しいですよね。
しかし自閉症スペクトラムの子は特にですが、とにかく物が好き!持ち歩きたい!
貴重品や彼が大切にする物を忘れたり盗られたりしないよう防止策は必要ですから、「物が好き」な特性を活用できないかな?と考えました。
特性を利用する
そこでわたしは考えました。彼にナイキのリュックをプレゼントしたのです。
ナイキが大好きな彼は、頭をふって喜んでいました。笑
大好きなナイキのリュックに、大好きな本(と彼にとってはどうでもいい財布)を入れてずっと持ち歩けるように。
わたしは万引き疑いの心配が消え、一安心。笑
彼の特性をうまく利用した防止策です。
時間はかかる前提で臨む!
忘れ物はかなり減りましたが、そう簡単にはいかないんですよね。
リュックに入れたことに満足してチャックが全開。せっかく入れていても全開ですから落ちる落ちる。笑
上手くいかないときは2つのポイントを意識します。
- 時間はかかる前提で臨むんだった!と思い出す
- 失敗を防ぎながら習慣化が自己肯定感を上げる
発達障害の彼らはとてもゆっくりさん。気持ちを切り替えるのにも、新しいことができるようになるのにも、とにかく時間が必要と心構えしておくこと。
期待はイライラやショックを生みます。心構えが、相手も自分も守るのです。
彼らは意識しろと言われても難しいです。難しいことをやらせようとするのはお互い辛い。
当たり前にできるようになるまで、毎回の声掛けを続けます。失敗を防ぎながらも習慣化していきます。
私たちの場合、出かける前や車から降りる前に「チャック閉まってる?」と確認することで失敗を防ぎます。
いわゆるテンプレ化。そこに感情は乗せません。
もしできていなくても「失くす前でよかったね」「大切だから閉めとこ」と促すことで癖をつけていきます。
まとめ
- 好きや特性を利用する
- 時間はかかるものと心得る
- 失敗を防ぐの超大事
- 習慣化=テンプレ化
疲れている自分ひとりの頭だと限界があるので、他人にヒントを求めてみると希望が見えます!障害者支援施設の職員さんたちは知識も経験も豊富。とても参考になります。
わたしにも公式ラインからご相談くださいね。
では、失礼いたします。
パニック焦り、強い不安に二次障害で自傷…そんな発達障害の夫が変わった方法をお伝えしています。そして大切な支援者サイドの心労や不調の救い方も。